アメリカ南部を襲った寒波でブルーベリーに被害が発生

アメリカ主要州のブルーベリー生産量

アメリカ南部はブルーベリーの生産拠点

アメリカ南部(フロリダ、ジョージア、サウスカロライナ、ノースカロライナ、ミシシッピ州)は早生種(ラビットアイやサザンハイブッシュ)ブルーベリーの一大生産拠点です。アメリカ南部州の生産量はアメリカのブルーベリー生産量の約1/4(24% – 2016年生産量)にも及びます。

2017年、そして昨年2018年と連続して寒波や豪雨など悪天候による不作に襲われたアメリカ南部州。例えばジョージア州では2016年に3万2千トンを記録した収穫量は、2017年には1万5千トンと半分以下に落ち込みました。

アメリカ南部州では2月下旬から開花を始め4月から収穫が始まります。また栽培される品種は南部の温暖な気候に併せて品種改良されており、3月上旬に寒波による降雪降霜が発生すると花や受粉し終わった果実に大きな被害が発生します。


3月5日(火)より南部州を寒波が襲う

3月5日(火)からアメリカ南部州を寒波が襲い、ブルーベリーの開花・受粉を迎えた多くの地域で最低気温が氷点下となりました。ブルーベリーの樹自体はある程度の寒さに耐えられますが、花は低温に弱く零下の気温で凍ってしまいます。ジョージア州やサウスカロライナ州などこの時期に零下になることがほとんど無い地域で最低気温が零下となる日が2日続き、開花したブルーベリーに大きな被害が出ることが想定されています。

凍結し枯れた花の後に、再度つぼみが発生して2度目の開花を迎える場合もあり、今回の寒波により収穫量が大きく減るかどうかは実際に収穫が始まるまで判りませんが、不作が3年続くとブルーベリー農家・産業に大きな影響がでると考えられます。