チリのブルーベリー輸出量は過去最大を記録

今シーズンのチリ産ブルーベリーは過去最大の輸出量を記録して終了しました。

収穫初期には春先の低温により収穫・輸出は低調でしたが、それ以降は霜や寒波に襲われることもなく順調に収穫が進み、昨年の10.3万トンを超え11万トンに達する見込みです(チリブルーベリー委員会(Chilean Blueberry Committee)統計資料)。

チリ産ブルーベリー輸出量統計
チリ産ブルーベリー輸出量統計(2008-2018)

 

輸出先としては依然として北米(アメリカ・カナダ)が大半を占めておりますがアジア、特に中国向けの輸出が伸びています。昨年9%だったアジア向けは12%と大幅な伸びを記録、中国だけでアジア向け輸出の90%以上を占める9,500トンの輸入量を記録しています。

チリ産ブルーベリー輸出先シェア
チリ産ブルーベリー輸出先シェア

 

チリ国内の生産地域としては中央北部(マウレ州)・中央南部(ビオビオ州)地域で80%以上の生産を行っておりますが、北部と南部の生産量・輸出量が急速に増えてきています。現在の作付面積は16,000ヘクタールを超えています。これは岩手県の面積とほぼ同じ大きさです。南半球に位置するチリはカルチベイトブルーベリーの主要生産地である北米と季節が逆で、10月から3月にかけてブルーベリーが収穫されます。

チリ産ブルーベリー生産地域比較
チリ産ブルーベリー生産地域比較

 

日本ではブルーベリーの輸入量は2012年をピークに少しずつ減少傾向にあります。近年チリ産の輸入量が減少し、メキシコ産のブルーベリーの輸入量が急激に増大しています。チリ-中国のFTAによりチリ産のブルーベリーがほぼ中国へ輸出されることが要因と考えられています。

ブルーベリー輸入量統計(2010-2017)
ブルーベリー輸入量統計(2010-2017)