カナダ・ケベック州で大規模な山火事が発生

アメリカ・カナダの多くの地域は夏に乾燥した気候となるエリア(地中海性気候や西岸海洋性気候、砂漠気候など)が多く、6月から9月にかけて山火事が多くなるのが常ではありますが、今年は山火事の発生が例年に比べて早く5月前半から山火事が発生しだしました。

今年の春は特に気温が高く、過去の平均と比べると半分程度の降水量しか無く乾燥した気候が続いていたため山火事が起きやすく、鎮火しにくい状況になっています。

6月2日(金)にケベック州の複数の箇所で発生した山火事が急激に拡がり、6月8日(木)頃になり日本でもニューヨークがカナダの山火事による煙で空がオレンジ色になったなどと報道されるようになりました。

煙による日照不足が懸念

山火事自体は現時点ではワイルドブルーベリーの生育エリアからは離れており、ワイルドブルーベリーの生育エリアが焼失する懸念は低いと考えられています。ただ、火事の煙による日照不足、夏場の気温低下などが発生するとワイルドブルーベリーの生長に影響を及ぼす可能性があります。

6月10日(土)時点では主要なワイルドブルーベリーの生育エリアで煙に覆われているところはまだ少ないのですが、山火事が今後勢いをさらに増す、風向きが変わり生育エリアが煙に覆われるなどの可能性も考えられます。

NASAが6月3日に投稿した記事にあるように、現在北よりの風が吹いておりケベック州の山火事の煙はアメリカの方へ流れていますが、NASAの予測では今後西寄りの風にかわり、6月11日(日)以降、煙がメイン州、ニューブランズウィック州などワイルドブルーベリーの生育エリアを覆う方向に変わりそうです。

©NASA

山火事とブルーベリーへの影響については、今後も継続して調査・報告をしていきます。