寒波によりジョージア州のブルーベリーは大幅減の予想

3月中旬に寒波に襲われる

米国南東部のジョージア州は昨年12月から3月にかけて温暖な天候で通常よりもブルーベリーが早く成長し、例年より数週間早く開花/蕾が膨らみ始めていましたが、3月13日(日)にこの地方を大規模な寒波と強風を伴う嵐が襲い、地域によっては最低気温が華氏19度(-7℃)に達しました。

膨らみつつあった蕾がほぼ全滅

各農園では薪を燃やしたり、ファンを稼働させたりなど様々な対策を講じましたが、残念ながら気温が低すぎて効果は余りありませんでした。この寒波により受粉時期を迎えた花、及び開花に向けて膨らみつつあった蕾がほぼ全滅した地域が多く、今年の収穫に大きな影響が出るリスクが高くなっています。

ジョージア州では主に早生種であるラビットアイ種と通常のカルチベイト種が栽培されており、3月中旬にはラビットアイ種はほぼ全開、カルチベイト種はまもなく開花するタイミングでした。ラビットアイ種の栽培が覆い地域・農園では50%以上の花・蕾にダメージが見られています。

ジョージア州は全米第4位の生産量を誇る

2020年の州ごとのブルーベリー生産量ではジョージア州はアメリカで4番目に多い33.7万トンが収穫されております。販売額ではジョージア州のフルーツ・ナッツでトップの3億ドルとジョージア州にとって非常に重要な作物です。

ブルーベリーだけでなく他の作物にもダメージが

ジョージア州ではブルーベリー以外にもイチゴは風速20mを超える強風によりグリーンハウスの覆いや地面のマルチングが飛ばされより低温の被害を受けやすくなったエリアもあり、イチゴの生産量にも大きな被害が予測されています。農園によっては30%程の苗で低温障害が出ると見込まれています。