ブルーベリーをヨーグルトに入れると赤茶色に変色!!

アントシアニンはpHで色が変化する

アントシアニンはポリフェノールの1種で、ブルーベリーが紫外線から果実の中にある種子を守るために蓄える「天然の日焼け防止剤」で、人間でいうと「メラニン」と同じ役割を担っています。人間は太陽の光を受けると皮膚にメラニンを作り出し、紫外線が体内に入り込む量を少しでも減らそうとします。

アントシアニンはpHによってその構造が変わり、そのためpHによって違った色を発色します。

アントシアニンの色とpHの関係

卵、特にアルカリ性である卵白を多く使うお菓子の生地や、同じくアルカリ性であるベーキングソーダを使うお菓子などに冷凍ブルーベリーを混ぜると、アルカリ性の環境ではアントシアニンが青や緑ががったり、色が薄くなったりしてしまいます。そのまま焼くと黒くなってしまい、綺麗な紫色になりません

また、一部のヨーグルトは通常より酸性が強く、アントシアニンが強い酸性では赤くなる性質があるため赤茶色になってしまう場合があります

※その他にも金属イオンや温度などにより発色が左右されますので、pHだけで色が決まるわけではありません。


ブルーベリーの色が消える?

アントシアニンは酸性(pHが低い)でより安定で、アルカリ性(pHが高い)で不安定となり、分解されやすくなります。ですから、ベーキングソーダを使うお菓子などにブルーベリーを混ぜ、長期間保管するとアントシアニンが分解されて色が薄くなったりします。またビタミンCが多量に含まれる食品にブルーベリーを混ぜると、ビタミンCがアントシアニンの分解を促進する効果があるので、色がだんだん薄くなっていく場合があります。

退色させないコツ

ブルーベリーはお菓子、デザートだけでなく、様々な料理やスムージーなどの飲料に使用されています。pHや一緒に使用される食材の成分などによりブルーベリー由来のアントシアニンの色が変わることもあります。できるだけ酸性の状態に保つこと、卵白などが入っている生地などと混ぜる際にはできるだけ焼成間近に混ぜて、すぐに焼き上げるなどブルーベリーのpHの変化を最小限にすることで変色を防ぐことができます。